高知酒害サマースクールの紹介

第31回高知酒害サマースクール

酒に寛容過ぎる風土
シンポジュウムで探る「高知県人と酒」


 
 高知アルコール問題研究所は七月十三日、高知市の山内会館で第31回高知酒害サマースクールを開催した。従来の断酒サマースクールを酒害サマースクールと改名したのは、今回から市民公開セミナーの形を取ることで、広く一般市民に酒害問題を理解してもらうためである。

参加者は市民、医療行政関係者、断酒会を合わせて四〇一人と盛会であった。

午前の部は元久里浜病院院長の林田基医師の講演「アメリカのアルコール依存症治療」で、滞米生活の長い同医師にとってアメリカのアルコール医療の実態が、様々な角度から一時間三〇分にわたって語られた。

また、午後の部は「高知県人と酒」と題したシンポジュウムを二時間にわたって開催、「酒害」と高知県の酒文化の関連を探った。

座長は高知県断酒新生会の小林哲夫会長、パネリストは高知県薬剤師会の藤原英憲会長、「土佐の酒と魚采を考える会」の大野義文さん、元タクシー運転手の樫原正彦・高知県労連書記長、医師の堀川俊一・高知市健康福祉担当参事。

四人は高知の酒文化について、「昨年から飲酒運転の摘発基準や罰則が厳しくなったが、摘発件数は減っていない」「摘発されても回りからは運が悪かった、と非難されない」といった事例を挙げながら「酒に寛容過ぎる」と指摘。

その上で堀川参事は「小学生に酒を勧める保護者もいる。アルコールの害について保護者にもよく知ってもらうことが重要だ」と主張。

藤原会長も「アルコールは薬物であり依存症になりやすいことを伝えていかねば」と教育・啓発の重要性を訴えた。

樫原書記長は職業運転手の飲酒運転について「飲酒運転で幼児二人の命を奪い、取締役(当時)も飲酒事故をおこした運送会社のように、企業のダメージは大きい。労使双方に努力が必要だ」と指摘。

大野さんは「土佐の酒文化の改めなければならない点について、広く県民で論議を」と呼びかけた。