| 2001年度オスカー賞 |
| 下司政代 |
映画好きの私としてはオスカー賞は自分が好きな作品や、好きな役者にとってもらいたいと思うのですが… 好きな役者でも作品によってはもちろん納得できない時もありますが、今年はちょっとうれしいです。 なぜなら私の好きなエド・ハリス(Ed・Harris)が監督・出演・制作をかねた「ポロック」で主演男優賞にノミネートされたからです。賞はいただけませんでしたが、妻役のマルシア・ゲイ・ハーデン(Marcia・Gay・Harden)が助演女優賞を受賞しました。 この映画はアクション・ペインティングで知られるジャクソン・ポロック(Jackson・Pollock)〔1912〜1956〕を描いたものだそうです。残念なことにまだ高知ではみることができません。アクション・ペインティングは次のように説明されています、「画架を無視して床に置かれた支持体に絵の具を筆で運ばず、棒やナイフ(他)などで垂らしたり跳ねさせた飛沫の弾みと勢い(ドリップ・ペインティング)が、キャンバスに造形表現のインパクトとして集積されています。戦闘の広野ごとき巨大アリーナに、ポロックの徹底されたエネルギーの本源が、塗料とその使用過程で表現された所から、The act of painting、つまりアクション・ペインティングと呼ばれる由来です。」 日本では倉敷の大原美術館に「カット・アウト」が展示されています。ポロックの生涯は44歳という短いものでした。26歳でアルコール依存症や芸術の壁に突き当たった彼は当時、ユング精神分析療法のセラピストからセッションを受けたりしていました。無意識の自動描写・表現・記述などが喚起力となってアクション・ペインティングが開拓されたと云われています。映画の原作は、ピュリツァー受賞作品「Pollock:An American Saga」です。映画は原作で描かれている両親の存在や不仲、ポロックの鬱病・アルコール依存症・性的混乱における心理セラピーなどの内容が省かれ、画家である妻のリーク・クラスナーとの夫婦関係とニューヨークのアート・シーンに焦点をあてて描かれているそうです。 原作を知っている人には不満が残るところもあるようです。彼は1948年から2年間断酒して制作に没頭しましたが、1956年、飲酒運転による交通事故で44年間の生涯を終えました。映画は、妻クラスナーとの出会いから、彼女が去った後のポロックの自己破壊的な自動車事故まで、約14年間を描いています。この映画にはエド・ハリスの実生活の奥さんエイミー・マディガン(フィールド・オブ・ドリームズのケビン・コスナーが演じていた主人公の妻役で出演していたといった方がわかりやすいでしょうか)がニューヨークにあるカタツムリの形で有名なグッゲンハイム美術館を建てたグッゲンハイムの令嬢役で出演しています。 ペギー・グッゲンハイムは「現代美術に恋した気まぐれ令嬢」という訳本が出版されています。余談のついでにポロックの「頭」とエドの「頭」が似ているのも偶然でしょうか。 エドは「ザ・ロック」の軍服姿で部下のお墓を訪れているシーンなか良かったなーなんて思ったりもしますが。「ライト・スタッフ」(1983年)「アビス」(1989年)「アポロ13」(1995年)「トォルーマン・ショー」(1998)などをあげますと思い出してくれる人もいるでしょうか。華やかな俳優ではないのですが何故か好きです。 1989年、ロバート・デニーロと共演した「ジャックナイフ」という映画でベトナム戦争の傷跡を心に残したままのアルコールでなやむ帰還兵を演じたものがあります。 この映画ではA・Aのミーティング場面が描かれていました。 |