下司孝麿  精華園(現海辺の杜ホスピタル)
        初代院長時代の替え歌集




よさこい節    院長 下司孝麿 作

一、窓をあくれば巣山は一目
      よべば答ゑん磯千鳥

一、櫻の名所は自慢ぢやないが
      見にきなんせあこめまで

一、描くかすみはほのほの晴れて
      クロスかくれにうくしら帆

一、たもと石とはそりゃ重すぎる
      重荷おろして袙まで

一、恋のお姫さんに振袖着せて
      あだな姿が私しやみたい

一、あかぬ眺めは袙の浦よ
      出船入船屋形船



炭坑節替歌    院長 下司孝麿 作

一、月が出た出た月が出た ヨイヨイ
     袙のお山の上に出た
     おりしも今宵は宿直で
      さぞや女房も淋しいかろ
                サノヨイヨイ

一、暁告くる鐘の音に
     有明日は窓にさす
     燃ゆるかまどに湯げが立つ
      かげの辛苦はだれが知る
                サノヨイヨイ

一、こゝはあこめの赤の屋根
     東さじまの姫小松
     西に悲恋の比よく塚
      前は巣山に衣ヶ島



袙ヤツトン節    院長 下司孝麿 作

一、春が来た来たよ袙の浦にヨイヨイ
    よせる汐風飛ぶ磯魚に花吹雪
   日傘紅傘情人(トイチ)をつれてヨイヨイ
    あそぶ峠鶯渡りホーホケキヨ
               トコトンノヤツトントン

一、夏が来た来たよ赤屋根御船ヨイヨイ
    そよぐ松風浮島かもめ帆まい船
   あたいのシヨラさん白衣の袖にヨイヨイ
    こめた真心狂へる人の助け船
               トコトンノヤツトントン

一、秋が来た来たよ精華の園にヨイヨイ
    なぎさの潮に黄金の紅葉色はえて
   夕あしたによせくる波のヨイヨイ
    便りきかせる離れ小浦の樂天地
               トコトンノヤツトントン

一、冬が来た来たよ浦戸の浜にヨイヨイ
    夢に結んだ相よる恋もうちつれて
   深浦さんへと心をこめてヨイヨイ
    あこめ時雨に通ふ心も暖い
               トコトンノヤツトントン



ヨサコイ節    院長 下司孝麿 作

一、風景優れたアコメの名所
    さくらさくら木浦戸湾  ヨサコイヨサコイ

一、森の櫻や袙のいそで
    治りや結びの神詣で ヨサコイヨサコイ

一、沖の廻し打ち巣山の烏
    丘は赤屋根袙磯 ヨサコイヨサコイ

一、縁の切れめと結びの主は
    袙病舎のたすけ神 ヨサコイヨサコイ

一、袙よいとこ一度はおいで
    松の木蔭で保養をする ヨサコイヨサコイ

一、景色よいとこ袙の浜よ
    病まい治りて魚つる ヨサコイヨサコイ

一、浦戸出るときや袙の浜の
    けいを見なんせ赤の屋根 ヨサコイヨサコイ

一、ゆうたちいかんちや袙の浜にや
    大きな赤い屋根建ちならぶ ヨサコイヨサコイ

一、出船入船みな目に映る
    袙病舎のゆかしさよ ヨサコイヨサコイ



院長 下司孝麿 作

一、朝もやの消へ行く頃の山陰に
    霞んで浮び出るアコメの赤屋根

二、青山にこもるアコメの谷間より
    煙たゞよふ赤屋根を見る

三、夕すでに暗きアコメの山見れば
    浮びて白き赤屋根の色



草津節    院長 下司孝麿 作

一、アコメ良いとこ一度はおいで
    花の名所で浮れ出す

一、アコメ良いとこ山々見れば
    キヂや小鳥も音頭とる

一、アコメ良いとこ浦戸をみれば
    鯛やすゞきも舞上がる

一、アコメ良いとこ深浦様は
    迷へるお方の結神

一、アコメ良いとこ袂の石は
    鬼が落したかたみ石

一、アコメ良いとこ赤屋根見れば
    狂へる人の樂天地

一、アコメ良いとこ樂しい所
    人も小鳥も舞をまふ


(注記:昭和20年代の作であり、
今では不適切な表現も含まれています)