| 韓国ドラマと酒【2】 2004/11/23 下司 政代 ヨンフルエンザから回復しないまま、関連グッズの購入でヨンゲル係数が上昇している方も多いことでしょう。 私の方は入門編のヨン様から少し進んで、病状で言うなら更に状態は悪化「韓性脳症」です。特定されるヨンウィルスと違って、はたまた「肝性脳症」とも違い治療法が確立されておらず回復の兆しが見えません。皆様はその後「愛の群像」、「ホテリア」等のヨン様にお会いしたことでしょう。個人的には「初恋」「ホテリア」「冬のソナタ」あたりのヨン様がミックスされた感じがいいかなと思ったりしています。 最近は「ピ」「ヤン・ドングン」「チャ・テヒョン」などの面白くて泣かせるドラマにどっぷりです。12月に日韓共同のドラマ「ガラスの華」に出演する「イ・ドンゴン」なんかも楽しみですね。「ウオンビン」と共演した「クワンキー」ではまだ若かかったせいか(今も24歳ですが)線が細い感じでしたが、「ランラン18歳」あたりの検事役辺りからなかなか大人っぽくなってきました。イ・ドンゴンの「パリの恋人」も楽しみにして待っているところです。 前回、別の機会にとお約束した「ホテリア」についてお話しします。ハーバード卒業のM&Aを演じたヨン様にあんなに言われてみたいと思って見ておりましたが皆様はいかがでしたでしょうか。バラの1本もプレゼントされたことがありませんが、300本も贈られてしかもにくいあのセリフ「最初に君と出会った店の名前がバラ300本です」なんてね、ヒロインのソ・ジニヨンを演じた「ソン・ユンア」さんがチョンマルプロッタです。 しかし「ソン・ユンア」さんも素敵で、彼女の足にうっとりしました。そして総支配人のハン・テジュンを演じた「キム・スンウ」さんの恥ずかしそうな笑顔。そしてガラス越しに「ジニヨン」を見つめる場面切なかったですね。物語としては「冬ソナ」より周囲の人間関係がおもしろかったですね。副支配人オ・ヒョンマンを演じた「ホ・ジュノ」さんは、ドラマでは「オールイン」で「イ・ビョンホン」と組んでおりました。またペ・ヨンジュが出演した「若者の日向」にも出演しておりますが「シルミド」で見せた役を見るとやはり役者さんだなと思わされました。 また先輩でもありもう一人の支配人でもあるイ・スンジョンとのソ・ジニヨンと他のホテルに宿泊した前後の話も面白かったですね。そして副支配人オ・ヒョンマンと支配人イ・スンジョンの掛け合いは笑わずにおれませんでした。「なによハイエナ」「ペンギン」と二人が登場する場面は楽しみの一つでもありました。ノ料理長も魅力的な人物でした。「キム・スンウ」「チェ・ジュ」が共演している「新貴公子」では情けない映画監督役を演じてやはり役者さんだなと感心しました。役者さんの幅広さにも驚かされています。ノ料理長のホテル吸収問題が表面化してオ副支配人たちとのやり取りのなかで「抗日派はバカだったのかと言うのか」と怒る場面は韓日の歴史を思わせるセリフでした。 このドラマでもお酒は登場しますが、ヨン様演じるシン・ドンヒョクはハーバード卒業のM&Aでしかも経営がおもわしくないとはいえ韓国でも一流のホテルが背景ですから洋酒が登場することが多いですね。 焼酎の場面に移ります。 焼酎を飲んでいるのは、こんなことは許されるのかなと思いますが一応仕事が終わったと思われる総支配人ハンがホテルの厨房でノ料理長からねぎらいを受ける場面でも酔う程は飲んでいませんでした。それからホテルの職員が社長から慰労でもして下さいと外の店で飲む場面、ホテルを乗っ取ろうとする企業の会長の娘であるもう一人のヒロイン「ソン・ヘギョ」演じるキム・ユンヒが職場復帰して来た時。シン・ドンヒョクがホテルの吸収に来たと知ったソ・ジニヨンが先輩イ・スンジョンと屋台で飲む場面、この場面では二人はすっかり酔って翌日仕事に遅刻します。そしてあの話題になった場面です、二日酔いでしかも屋台でニンニクの料理もあっただろうにといらぬ心配をしましたが、それどころじゃないので気にならなかったのだろうと勝手に納得した次第です。 それとソ・ジニヨンを慰めるために総支配人ハン・テジュンが彼女のアパートを訪ねた時に彼女が買ってきたのをみて一人でそんなに飲むのかと二人で飲む場面。その他シン・ドンヒョクが捨てた父親を尋ねて行った海辺の町で彼の父親が飲んでいる場面があります、この父親は「初恋」でもヨン様の父親役を演じております。「初恋」の父親は経済力はなくても父親らしかったのですが「ホテリア」ではどうも依存症でそしてギャンブルもやり、そしてお金のために子供たちを養子にやったという父親を演じております。 ヨン様演じるシン・ドンヒョクが飲むのはこのドラマでは洋酒一辺倒ですね。ホテルでソ支配人を待って閉店時間が過ぎても飲んでいるドンヒョクに困った従業員がソ支配人を呼んだ時に飲みすぎたのか足元が少しふらつくドンヒョクが手にしていたのは名前はわかりませんが高級なワインだと思うのです。そしてそれとグラスを2個持って部屋に戻ろうとするドンヒョクが歩いている途中ソ支配人にそれを勧める場面があります。勿論仕事中ですから断わりましたね。 この後の場面がうっとりとしたあのダンスのシーンですね。いやいやこのシーンも「ソ・ジニヨン」、チョンマル、チョンマルプロッタでした。グラスとワインがテーブルに置かれたままになっていましたがあの後ワインはどうなったのでしょうか。そしていよいよドンヒョクの正体が知られ、そして個人の部屋の持ち物に手をつけたいう事で怒ったドンヒョクが裁判にすると総支配人と社長に話す。そのあとホテル側から謝罪に総支配人が持参したワインはドンヒョクによって壁に投げつけられました。 ドンヒョクが「ソ支配人を一人でよこせ」と要求しましたね。総支配人はそれを知らせないがついて行ったベルボーイからソ支配人は聞き出し一人ドンヒョクを尋ねる。 その時にドンヒョクが彼女に気分が変わるからとワインを勧めましたね、ゴクゴクと一気に飲んで「飲みましたお客様。気分変わりませんけど。」と冷たく答えたソ配人この場面は少々切なかったですね。そしてドンヒョクがホテルのバー「カサブランカ」でよく注文していたのがマティニーでした。カクテルの中でも強い方だそうですからそんなに飲んでいいのというところでしょう。彼の部下でもあり、兄弟の様でもあり親友でもあるやり手の弁護士レオがドンヒョクのソ支配人対する思いを「強い酒ほど後へ残るが、時間が経てば酔いも醒める」とドンヒョクに言う場面がありました。 ドンヒョクの答えがこれまた泣かせますね「彼女に一生酔っていそうだ」。お酒に一生酔ってもらっては困りますがまあこれなら許しましょうか。その他10話では、イ支配人の誕生日を祝おうとサプライズパーティーを企画した同僚達とソ支配人の部屋で待ち受けていた総支配人達がドンヒョクとソ支配人の二人のやり取りを見た総支配人が落ち込んでホテルで飲む場面がありますがこの場面ではカクテルのうんちくをもう一人のヒロイン、キム・ヨンヒに語っておりました。 総支配人が誕生日を「カサブランカ」でソ支配人と祝ったときに入社したての頃を思い出して「キスオブファイアー」というカクテルを飲んでいました。ほんとにそんなカクテルが有るのかどうかは知りませんが、場面の小道具としては小粋な名前です。 お酒も人生の小道具としてこのドラマの様に存在するのならいいでしょうが、小道具ならず大道具になりすぎて人生の主人公になってしまっては困ります。 このドラマでヨンジュンは捨てられて孤児院から妹と共にアメリカに養子として渡り、一生懸命に生きてきた役を演じています。これには韓国の子どもの白人社会への売買問題等が背景にあります。「血」を重要視する儒教の影響から、つまり「血統主義」ということだそうですから養子ということは受け入れらない考え方であり社会的にも冷たい目があるといわれております。このドラマでの養子は「血統主義」というより父親の酒とギャンブルために「お金」というのが理由であっただろうと想像される。 キリスト教ではクリスチャンはみな神の家族の中に養子入りされた存在という考え方があり、社会的に養子が認められている米国に孤児を送るという現象がおきてきたといわれております。 そして日本と同じように中絶も多く夫婦の間でも家族計画の一方法としてもあり、ニューズウイーク韓国版によれば1960年から増加し年間150〜200万人1日4100件という数字が出ている。今年11月の朝鮮日報の記事によれば、性暴力犯罪の増加が加わったとされている。警察発表で今年10月現在までの発生した性犯罪暴力は、昨年同期(2003年)に比べ13.7%、2002年1〜10月に比べて23.7%も増えたとされている。 これらはインタネットなどでわいせつ物が氾濫し、道徳意識が緩くなっていることから、性暴力犯罪が増えているとしている。 儒教の影響で長幼の序が大切にされ道徳が大切にされていると思っているとどうも違う面も沢山存在する現実があります。このドラマでも父を許せない兄ドンヒョクと違って「生きていてくれて有難う」と許す妹ジェニーが対比的です。この妹は兄ドンヒョクのホテルを吸収しようとする行為は強く糾弾し許せなくても、父のした行為は許せるのです。理・知の儒教に対して、感情の情・恨(ハン)が糾える縄の如しという事でしょうか。恨(ハン)というのは運命論であり、いつかは死ぬという運命をもった人間だからこそドラマでは「死」という要素が入ってくるのだそうです。 ホテリアでも先代社長が亡くなり、総支配人としてハン・テジュンをアメリカに迎えに行くということから物語がスタートする、そして社長を引き継いだ妻の肺癌での死。 「冬ソナ」でもそうでしたが、ウンミョン(運命)だからというセリフや言い訳を「弁明」というのに少々大げさな感じを抱いておりましたそれもこうした考え方が言葉にも反映しているといことだということを学びました。最近とみにはまっているコメディにも「死」が描かれるのもこうした事があるからなのですね。ますます奥が深くなって参りました。入門編のヨン様が無ければこうしたことも知らずに過ぎた事でしょうから、やはりヨン様チョンマルコマスミダ。 それでは皆様、次回までチャッカンマンキダリセヨ。 |