職場でアルコール問題を抱えられている方へ
私の外来へも時々、会社の同僚や上司に連れられたアルコール依存症者がやってこられます。なぜもっと早くに受診しなかったのかと思うことも多いのですが、実はアルコール問題が表面化していても、周囲が有効な手だてができぬままただ時間だけが過ぎていき、のっぴきならぬようになって初めて専門医療機関の門をくぐるというのが、事実のようです。
最近企業におけるアルコール対策「EAP:Employee Assistance Program(従業員援助プログラム)」が話題となっています。早期にアルコール問題を発見し、問題が大きくならないうちに医療の場面へとつなげる必要性が出てきているためです。
お酒のために身体をぼろぼろにし、職を失い、家族との関係も破綻をきたして初めてアルコール問題に取り組むのではなく、早期に本人の自覚を促し、専門医療機関を受診し治療を受けることによって、何もかも失う前になんとかしておく必要があるのです。
しかし、早期発見といっても、アルコール依存症については病院も保健所にも限界があります。その人が働いている職場でのアルコール対策が一番重要になっているのです。
仕事柄どうしても接待などでお酒が必要になっているかもしれません。同僚とのコミニュケーションにもお酒を欠かせないかもしれません。でも、振り返って見てください。
あなたの職場で、二日酔いなどのために作業能率が落ちていることはありませんか。米国ではこんな話が言われています。「月曜日にできた製品は買うな」つまり、週末飲みすぎ、二日酔いになっている従業員によって作られた製品は、ミスが多く不良品が絶えないということです。
お酒によるわが国の経済損失は年間7兆円近くにも達しているとも言われます。あなたの会社ではどうでしょうか。
もし、あなたの会社でアルコール問題を抱えた従業員がいるとすれば、このホームページをお読みになって、早期にそして適切な対応をとられるようにお願いします。それが、本人や家族のみならず会社全体の利益になるはずですから。
詳しくはアルコール問題関連書籍紹介のページの書籍・雑誌およびジャパンEAPシステムズ(JES)のHPを参照ください。